甲類焼酎とは、クセのないクリアな味わいが特徴の焼酎のこと。
別名を連続式蒸留焼酎といい、連続式蒸留で造られる。
目次
原料
甲類焼酎の原料は主に廃糖蜜。
廃糖蜜(モラセス)はサトウキビの絞り汁から砂糖を生成する際に取り除かれる不純物のことであり、副産物のこと。
廃糖蜜だと印象が悪いので、糖蜜とも言われるが同じもの。
また、甲類焼酎はその製法ゆえに、糖質の含まれるものなら基本的にどんな素材でも作ることが可能。なので安価な廃糖蜜を始め、トウモロコシやキビ、粟、稗、米などでも作られる。
ただし酒税法上、ナツメヤシ以外の果実で作ることは出来ない。
製法
甲類焼酎の製法は以下の通り。
- もろみ造り
- 蒸留
- 割水
- 濾過
もろみ造り
もろみ造りは乙類焼酎より簡単。
基本的に麹を使わず、廃糖蜜やその他糖質原料に酵母を加え発酵させる。
蒸留
甲類焼酎の蒸留は、廃糖蜜などで作られたもろみに原料用アルコールを加えて行う。
蒸留方法は連続式蒸留で行う。
割水
蒸留方法した後の甲類焼酎は、90%以上の高濃度のアルコールを持つ。
甲類焼酎は36%未満で出荷されることが酒税法で定められているため、所定の度数まで割水する。
濾過・精製
甲類焼酎は何と合わせてもおいしく飲めるように、ピュアでクリアな味わいが求められる。
そこでフィルターを通して濾過を行い、蒸留で取り除けなかった不純物を更に取り除いていく。
またここでは、白樺の炭での濾過は行えない。(ウォッカと区別している。)
この甲類焼酎と比較して、単式蒸留で造られたものを乙類焼酎と言う。
■乙類焼酎とは