こんにちは!酎マガ編集部です!
皆さんは芋焼酎はお好きですか?
深い甘みと飲みごたえのあるコク、飲み飽きない重厚感。または、華やかで甘い香りに癒される。
そんな、とてもおいしい芋焼酎ですが、将来飲めなくなる可能性もあります…。
今回はその理由として、さつまいもの病気や害虫について解説していきます。
芋焼酎が飲めなくなるって本当?理由は?

見出しにもなっていますが、芋焼酎が飲めなくなるって本当なんでしょうか…?

そうなんだ。実は、ここ近年で、深刻な問題が出てるんだよ。行政も一緒になって解決に動いているんだ。

酒造さんの人手不足ですか?!
飲めなくなっちゃうのはツラすぎます!
私、働きますよ!

それもあるだろうけど、大きな問題はそこじゃないんだ。
実はもう、ここ何十年にわたってずっと、さつま芋の収穫量が落ちているんだよ。
農水省の『いも・でんぷんに関する資料』を見てみるとわかるよ



ええ?!何があったんですか?!

この中でも特に「基腐病」が問題になっているんだよ。
さつまいもの病気や害虫はたくさんの種類がありますが、その中でも特に『基腐病』が問題になっています。
基腐病
基腐病は、近年爆発的に増加しています。さつまいもが収穫できなくなり、霧島酒造も販売停止を決めた(霧島酒造公式HPへ)ほどです。
基腐病はとある菌(カビの一種)が原因で起こります。
土や根について、根っこから実ったさつまいもを腐らせていきます。
台風や雨で流れ出たり、または、汚染された苗が他の土地に植えられるなどで拡散します。
特に水にぬれると爆発的に拡散するのも特徴。
一度汚染された土は洗浄しないともう使えないし、日照不足、季節外れの台風などなど異常気象も相まってどんどん拡散しており、被害を食い止めるのが直近の課題です。
今後どうなっていくのでしょうか…。何か寄付金のようなもので解決するのであればぜひ募りたいところです。
害虫(アリモドキゾウムシ)
もう一つ、豆知識的な内容ですが、アリモドキゾウムシという害虫のお話です。
温暖な気候で生息しており、一度に大量に生まれてさつまいもを食べつくしてしまうため、害虫として認識されています。

沖縄県や奄美大島によく生息しているから、これらの地域産のさつまいもは出荷禁止になっているんだよ。

奄美大島や沖縄県産の芋焼酎をあまり見かけないなぁって思っていたら、こういう背景があったんですね!

沖縄では紅芋タルトなど、紅芋の生産が盛ん行われていて、紅いも焼酎というものもあるんだよ。

追記:アリモドキゾウムシは北九州ではほぼ根絶しているようですが、2023年に静岡県で発生が確認されました。被害が広がらないことを願っています。